『奇談』
諸星大二郎の原作も読んでおらず、全く予備知識無しで見たのだが…今時、よくぞこんな内容の映画を公開できたなあ、とヘンに感心。
隠れキリシタンで有名な東北のある村の近くにある、<ハナレ>という小さな集落。隠れキリシタン討伐の時のいざこざが原因で、ハナレの住民は長年村八分状態。自分達が拒絶したとは言え、電気・ガス・水道も引かれていない藁葺き屋根ばかりの集落という描写からしてスゴい。物語の時代設定=1972年というワンクッションがないと、かなりヤバい(この時代としてもスゴい設定なのだろうが…)。
物語が進むに連れて更にア然。何とハナレの住民は、長年近親婚を繰り返したため、全員の知能が7歳程度。…ヤバい。ヤバ過ぎる。ここまでの設定はまさに、日本封印映画の代表格(?)、『獣人雪男』+『九十九本目の生娘』そのもの。白木“てなもんや三度笠”みのるや昨年のあの『デビルマン』を思わせる画面が登場したりして思わず脱力するクライマックスも、ある意味ヤバさに満ちている。
阿部寛のキャラは何だか『TRICK』を思わせるが、今回はギャグは無し。随所に特撮映画系のキャスティングが成されているのは、個人的にはポイント高し。大学教授役で土屋“利吉&ガス人間”嘉男が久々に登場。心理学の芹沢教授役の堀内正美は、またまた岸田森の身代わり出演。いくら不世出の名優に似ているからって、これではちょっと気の毒。そう言えば村の長老役の草村礼子も北林谷栄化して登場。確かに似ている…。
作り手が無意味に表現を自己規制するこのご時世に、ゴールデンタイムでの地上波テレビ放送が不可能と思わせる作品があえて作られ、そんな映画がシネコンで堂々と上映されている…。これって、ある意味奇跡に近い。
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コメント
是非原作読んでください。つい先週、集英社コミック文庫から2冊出ましたから。「妖怪ハンター/天の巻&地の巻」です。
投稿: SOW | 2005.11.27 12:15 午前
>SOWさん
ありがとうございます。早速読んでみたいと思います!
投稿: ミスターYK | 2005.11.28 06:15 午後